スキューモーフィックデザインとフラットデザイン

スキューモーフィックデザインとは?


「スキューモーフィックデザイン」は、AppleiOSの最初の頃に提唱していた「質感や特徴など現実世界のモチーフを模倣したデザイン」のことです。
例えば、以前のiPhoneで採用されていた電卓 アプリのデザインは、リアルな生活の中にあるような立体感やツヤのあるデザインを採用していました。ボタンなどを立体的に見せるスキューモーフィックデザインを採用することで、人々は アプリを "現実にあるもの" と同様に認識することができます。


グラデーションツールを使う前に、なぜわざわざグラデーションツールを使って色を塗るのかを理解しましょう。

グラデーション=光と影

ディスプレイという平面の世界に、立体感や質感を出すために光の当たっている部分とそうでない部分(影の部分)をグラデーションの濃淡を使って表現します。これはイラストや絵画を描く場合に、背景の奥行きを出す為に暗い色を乗せて、その部分が奥に向かっていることを表現したりするのと同じです。



しかし、強いグラデーションを付けると却って不自然に見えてしまうので、気をつけて使いましょう。

違和感のあるボタン


上の例は光が当たっている箇所は光が100%=白、当たっていない箇所は0%=黒という極端なグラデーションを使っている例です。このような光の当たり方は実際にはあり得ないので、不自然なボタンに見えてしまいます。
グラデーションツールは使い方が比較的難しいツールなので、しっかりと使い方を覚えましょう。

スキュアモーフィックデザインとフラットデザイン




ただ、現在ではタッチパネルが浸透し、ボタンにあえて立体感を出さなくてもユーザーはボタンを認識してくれる為、フラットデザインやゴーストボタンなどといった、あえて立体感の無いボタンデザインが主流です。






フラットデザイン

スキューモーフィックデザインは、言い換えれば機能的に必要であるかないかに関係なく、現実世界にある人工物や造形物などからコピーして物質的に存在するように見せるデザインのことです。しかし、それが行き過ぎると却ってユーザーにとっては判りずらい、使い辛い(ユーザビリティーの悪い)アプリになってしまいます。
そこで出て来たのが、余計な装飾などを無くし、シンプルなデザインであるべきだという「フラットデザイン」という考え方です。



インスタグラムのアイコン

インスタグラムのアイコンも当初はカメラを模写したスキューモーフィックデザインでしたが、現在のアイコンは質感等を取り除いたフラットデザインになっています。


 

フラットデザイン2.0

フラットデザイン2.0とは、厳格にフラットデザインのルールを遵守するのではなく、装飾やアニメーションをフラットデザインに柔軟に取り入れることによってデザインとユーザビリティを両立させるという考え方です。

  • ドロップシャドウ
  • グラデーション
  • マイクロインタラクション
  • パララックス

等の装飾やアニメーションをフラットデザインと上手く組み合わせて、よりユーザビリティの高いデザインを目指したものになります。


フラットデザインのボタン

ゴーストボタン